名ばかり管理職を違法とする判決
管理職だからと言って残業代を支払わないのは、その管理職者が名目上の管理職、あるいは人件費負担を逃れるための偽装管理職などいわゆる「名ばかり管理職」と判定される場合には違法となるという判決が、地方裁判所の段階ですが出されました。
日本マクドナルドは、原告直営店店長に対しこれまでの残業代755万円を支払うよう命じる判決を出したのは東京地方裁判所ですが、その後この判決を見た他のマクドナルド元店長らが残業代支払い請求の訴訟を提起する動きとなっています。
「名ばかり管理職」といわれる管理職の残業手当、休日出勤の問題がクローズアップされ、訴訟になるケースが増え、「名ばかり管理職110番」への相談件数も増加しています。
名ばかり管理職の問題は、会社が人件費を免れるために名目にすぎない管理職を作ったのかどうかという点にあり、名ばかり管理職とはどのような管理職がこれに当たるかがポイントになります。
判定の過程の中で、名ばかり管理職の実情を判例などを参考にしながら眺めてみようと思います。そこから名ばかり管理職の問題点が浮き彫りにされ、日本の労働慣行に潜む問題を把握したうえで、問題解決の糸口を探っていければと思います。
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